イギリスの老舗オーディオメーカーにして世界最高峰に君臨するBowers & Wilkinsが手掛けるワイヤレスヘッドホン。その頂点に君臨しているのがPx8です。
今回は今まで高級オーディオなんて全く興味のなかった僕が、なぜ購入に踏み切ったのか、2年ほど使用してみて結局買って良かったのかをお伝えします。
Bowers & Wilkins とは
イギリスの超有名なオーディオブランドです。
ビートルズがレコーディングしていたアビーロードスタジオで使用されていることがよく知られています。
家庭用に100万円クラスのハイエンドスピーカーシステムを販売しているブランドでもあり、その音質へのこだわりは多くの人を虜にしています。
僕の中ではBMWやMcLarenなどの高級自動車メーカーのオプション装備としての印象があります。
僕がBowers & Wilkinsと出会ったのも昔カーディーラーで働いていた時です。
週末の試乗会用に借りてきた車両価格2000万円オーバーの車両に搭載されていて、興味本位で試してみたのが最初でした。オプション価格で100万円くらいしていた記憶があります。高すぎでしょ。
20代前半、社会人になりたての僕には衝撃が大きすぎました。
こんなに煌びやかで再現性性の高い音がスピーカーからなるのが信じられないと思ったのを今でも鮮明に覚えています。タイムカード切った後でしたが帰りたい気持ちも消え失せて、1時間くらい車にこもって聞いてましたね。
そこからは一度は所有したい憧れのオーディオブランドとして、B&Wの虜でした。
Px8 とは
そんなBowers & Wilkinsが手掛けるフラッグシップワイヤレスヘッドホンです。
B&Wには現在Px7 s2というヘッドホンもありますが(もちろんこちらも最高級)、そのPx7をさらに煮詰めて煮詰めてもっと良くしたのがPx8、といった感じです。
Px8 スペック
Px8の詳細なスペックは以下のとおりです。
機能・仕様 | Px8 |
装着スタイル | ワイヤレス・オーバーイヤーヘッドホン |
ドライブユニット | 40mmダイナミック型フルレンジ/ドライバー(カーボンコーン) |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外部音取込み | 対応 |
装着検知 | 対応 |
対応コーデック | aptX™ Adaptive aptX™ HD aptX™ AAC SBC |
マルチポイント | 対応(2台) |
重量 | 320g |
バッテリー持続時間・充電 | 30時間 15分の充電で7時間の再生が可能 |
その他にも
- USB-DAC内蔵(USB接続可能)
- 専用アプリ
- レザー&アルミダイキャスト製ボディ
ダイカスト (英: die casting) とは、金型(かながた、英: die)に溶融した金属(溶湯)を圧入することにより、高い寸法精度の鋳物を短時間に大量生産する鋳造方式、またはダイカストによる製品のことである。ダイキャストとも言われる。
出典: ダイカスト −ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典 2025/01/10 16:00
と、値段の分これでもかとスペックもりもりです。
特に特徴的なのはカーボンのドライバーで、ここがPx7との最大の差別化ポイントになっています。
カーボンってなんでこんなに心躍るんですかね。

最も音を良く聞くためにはやや前方向から音を鳴らしてあげるといいということで、斜めに取り付けられています。

たしかに聞いてみるとやや前方向からストレスなく耳に音が届く感覚があります。
バッテリー持続時間も30時間と長く、しかも有線接続が可能で、仮に長年使ってバッテリーが弱ってきても問題がないというところも強みの一つです。

左側に
- ノイズキャンセリング切り替え・音声コントロール
右側に
- Bluetooth接続
- 音量調整ボタン
- 再生・停止ボタン
があります。再生・停止ボタンのみギザギザが付いていて押し間違えが発生しにくいようになっています。
なぜ購入しようと思ったのか
ヘッドホンがファッションアイテムとしてトレンドだったからです。
いたって単純で、非常に不純な動機ですね。オーオタの方々ごめんなさい。
世の中にAirPods MAXが溢れまくってる中、ヘッドホンに8万円出すならもっと良いものが欲しくなったんですよね。そこで候補に上がったのが憧れのブランド、B&Wだったわけです。
今世界に存在する一番良いものを買えば、10年後だってきっとそれなりの価値を持っているだろうと。
レビュー・購入してみて感じたこと
音質
初めてこのヘッドホンで音楽を聴いた時の衝撃を今でも鮮明に覚えています。
本当に目の前で楽器を演奏しているのかと錯覚するほどハッキリした音の輪郭、本当に今自分がホールにいるかのような音場の広さ、どの音域も誇張無く誠実に届けてくれる感覚。
ああ、こういうことだったのか
と今までうっすら小馬鹿にしてさえいたオーディオの世界の片鱗に触れて、強烈な感動を覚えました。
今まで何度も何度も聴いた楽曲でさえ、Px8で聴いて初めて“あれ、ここでこんな音なってたんだ”ということに気づけたのも嬉しかったですね。
そしてこれは嬉しい誤算なのですが、YouTubeでテキトーに動画を流すだけでも音質の良さに感動します。
同じ部屋で目の前から喋りかけてくれているような感覚で動画視聴ができるので、推しがいる人には本当にオススメです。
有線接続で本領発揮
しかも、有線で接続することでその正確な音表現はさらに素晴らしいものになります。
僕のメイン環境はiPhoneなので、ワイヤレス接続だと音質にかなり制限があります。
有線接続ができることによって、最大の48kHz/24bit再生がiPhoneからでも可能になります。
個人的にiPhoneがUSBタイプCになって一番嬉しかったのはPx8が繋げるようになったことでしたね。
ノイズキャンセリング・外部音取り込み
ノイズキャンセリングは結構効きます。最高!というほどでは無いですが十分です。
特に若干後ろからのノイズに弱い印象がありますが、音楽を流しながらであれば気になるようなことは全くありません。
外部音取り込みはほとんど使う機会が無いですが、かなり自然な仕上がりです。
自分が喋っている声は流石にマイクで拾った感が出てしまいますが使用上気にならないでしょう。
着用感・見た目
やや側圧が強いという意見もありますが、私は全く気になりません。(正直頭はでかい)
むしろ歩きながらでも落ちそうになることが無いのでしっかりホールドしてくれるのは嬉しいですし、ホールド感が高い分ノイズキャンセリングも良く効きます。
またレザーとアルミ製のボディの高級感が最高です。手に触れるたびに所有の喜びを満たしてくれます。
高級なブランドバッグのような感覚ですね。

ファッションアイテムとして
着けてる人を街中で見かける機会はほとんどないですね。
被らないので最高です。
しかも見た目の高級感も申し分ないので、フーディに合わせて全体を締めるような役割でも活躍してくれます。
市場にこれ以上の(持ち出せる)ヘッドホンがほぼ存在しないので、満足感もありますね。
なんせAirPods MAXにもヘッドホンマウントを取られません。
気になる点
めちゃくちゃ蒸れる
レザーなので蒸れます。夏場は心配なくらい汗だくになりますね。
個人的には夏場でもブーツを履くタイプなのでこの辺は我慢できます。
高級感はあるけどデザインはちょっとダサい
デザインのかっこよさはAirPods Maxの圧勝ですね。特にロゴが大きく入っているのが気に入りません。きらきら光るし悪目立ちします。
マルチポイント接続がイマイチ
2台目が自動的に接続されません。これめっちゃ不便です。
毎回アプリから接続を切り替えるか、Bluetooth設定をいじらないといけないので実質マルチポイントができないです。
傷・凹みが目立つ
アルミ製なので仕方ないですが、ぶつけるとへこみます。
結構目立つので気になりますね。最初ぶつけた時はすっごくショックでした。
ヘッドホンでないと音楽を聞く気が起きなくなる
これは良い点の裏返しですね。
音質のレベルが違いすぎてテキトーなイヤホンで音楽を聴く時ストレスになります。
僕はこれでAirPods Proを手放すことになりました。
また、古い曲など録音環境が良く無い曲を聴く時もなんか残念な気持ちになってしまいます。

まとめ
最高です。
なんか気になる点ばっかりあげたような気もしますが、それでもあまりあるほど音質が最高です。
誰にでもオススメできるわけではないですが(なんせ値段が高すぎ)、僕自身にとっては今まで買った中で間違いなくトップクラスに人生を変えた物の一つです。
気軽に最高の音を聴くことができる体験がこんなに価値がある物だとは考えていませんでした。
- とにかく物にこだわりたい
- 最高の音を気軽に持ち運びたい
- 人と被るのが嫌
こんなあなたにとっては間違いなく最高のパートナーになります。
ぜひ最高の音楽ライフを送ってください!
今日は以上です!
ありがとうございました!
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