“終わらせよう”
みなさんこんにちは。おゆです。
みんさんメルカリは活用していますか。僕は購入も販売もめちゃくちゃ利用する割とヘビーユーザーなんですけど、メルカリに一つ物申したい。メルカリ、偽物多すぎ。
特に僕が結構好きなブランドの一つである『Dr.Martens』って偽物がめちゃくちゃ多いんですよ。
街中を歩いていても、偽物履いてる人って1週間に一人くらいは見かけます。パクリデザインじゃなくて、ちゃんと騙そうとしている偽物です。
これどこで流通してるんだろう?と思っていたら、どうやらメルカリで大量に販売されているっぽいことを突き止めました。そこで今日は、メルカリで偽物の『Dr.Martens』をつかまされないために見るべきポイントを解説していきます。
もう、今日で終わらせよう。偽物に騙されるのは。

おゆです。年間10足以上購入するドクターマーチンヘビーユーザーです。昔働いていた会社で取り扱っていたこともあります。
真贋鑑定にはめちゃくちゃ自信がありますし、パッとみただけで8割くらい判別できると思います。
そしてこの記事に辿り着いたみなさん、お願いです。本気で解説しますので、これからDr.Martensを購入しようとしている友達にぜひ共有してください。偽物の被害者を1人でも減らすのが僕の使命です。
諸々のリスクは承知、消される覚悟で記事にしていきます。
Dr.Martens 偽物が多いモデル
まずはどんなモデルに偽物が多いのか解説していきます。
偽物を作る方も商売でやっていますから、なるべく人気で市場価値の高いモデルがターゲットにされている傾向があります。
僕が結構見かける偽物はこれらです。


1460 8ホールブーツ


ドクターマーチンで最も人気のあるファーストモデル、いわゆる『8ホール』ですね。
人気のあるモデルなだけあって偽物も結構あります。
これちょっとおもしろかったんですけど堂々と偽物ですって言って出品している人もいました。


このヒールループの文字がおかしいやつ確かに街中で見かけます。
JADON(ジェイドン)


ドクターマーチンのブーツで最近かなり人気がある厚底タイプです。
ファスナー付きで着脱しやすいのも日本で履くには嬉しいポイントです。
今回詳しく解説しますが最近このジェイドンの偽物をめっちゃよく見かけるんですよ。
特に若い方、気づかないで履いてるんだろうなーっていう方いるんですよね。
リックオウエンス、その他コラボ系
その他人気コラボ系も偽物を見かけることがあります。
リックオウエンスのコラボ商品もメルカリで調べるとめちゃくちゃ偽物がヒットします。
こういうのは値段が安すぎるのでわかりやすいですけど、気をつけておくに越したことはないです。
メルカリでJADON(ジェイドン)の偽物が大量に出回っている
そして今日本当に解説したいのがここからです。
メルカリでJADONの偽物がめちゃくちゃ売られていますし、売れています。
困った事態です。
『ドクターマーチン ジェイドン』で検索した結果がこちらです。


そしてこれらのうち、


これ、全部偽物です。やばくないですか?
ジェイドンではないモデルの偽物も混ざっていますね。非常に厄介なのが、値段だけだと判断が困難である点です。最上段の2足は着用済みとはいえ1万円台で99%くらい本物です。
これだけ偽物が出品されているのですから、相当気をつけないと失敗します。
ドクターマーチンの偽物の見分け方
さて、ここからは実際の写真を見ながら真贋判定の方法を伝授します。
偽物 事例①
まずはわかりやすいものから。


先ほどの写真の3段目左から3番目にあったものです。こちらはかなり手抜きなのですぐにわかりますが、ヒールループの文字が違いますね。


こちらが本物の写真です。公式サイトからお借りして印をつけています。
正しい文字は『AirWair』です。
上の写真はなんかわけわかんないことになってますね。
ちなみに文字は同じでも書体やバランスがおかしいという物もあります。
またこの偽物はよく見ると木型も全然違います。


多分1460をベースに作っているんでしょうけど、ジェイドンはもう少しつま先が広くて丸い形になっています。


よくこんなにも堂々と写真を何枚も載せているな、という感想ですが知らない人からすると“たくさん写真を載せている=信憑性が高い”というふうに思ってしまうこともあると思いますので気をつけてください。
この事例からわかるのは、たとえ写真がたくさん載っていても簡単に信頼してはいけない、ということです。
偽物 事例②
次はこちらをご覧ください。僕が見るとサムネだけで偽物ってわかるくらい粗悪なんですが、皆さんはどこがおかしいかわかりますか。


この写真でぱっと見でわかるポイントは3つあります。


わかりやすいところで言うと、まず靴ひも(シューレース)が違います。この偽物は普通のラウンドのシューレースがついてますがジェイドンって結構独特な太めで若干艶のあるの靴ひもが付いています。


こちらが本物です。
これ写真だとちょっとわかりにくいですね。まあでもなんとなく違うのが伝わってくれれば。
そしてよく見るとハトメの色も違いますよね。偽物は黒いですが本物はガンメタル(グレー)です。
そして次にブーツの形、特に履き口の部分ですが、形がおかしいですね。妙にカーブしてカットされています。これも1490などの他のモデルだとこうなっている場合もあるんですが、ジェイドンではあり得ません。


また、ハトメの位置もややずれていてここの空白が気になります。


改めて本物の写真を見てみると、履き口周りの形が全然違うのがわかると思います。
そして最後の違和感はちょっと難しいと思いますが、ソールの素材がおかしいですね。


これ、本物のジェイドンです。
わかりますかね、本物のドクターマーチンのソールは上と下で2層構造になっています。ここを熱で圧着(ヒートシーリングと言います)してソールを作っているんですね。だから上と下で質感が違います。上は艶なしのザラザラした質感で、下は艶のある質感です。
一方で偽物を見てみましょう。


塗り分けはしているようですが明らかに同じ素材ですよね。
ここまでで確実偽物なんですけど、この方丁寧に裏側の写真まで載せてくれているので見てみましょう。


あとでソールの格子の話もするんですけど、ジェイドンに使われているQUADソールは斜め格子です。
ピッチも広すぎてなんか変ですよね。


こちらが本物です。
まあこの偽物もよくこんなに写真載せるな、と思います。
偽物 事例③ 難易度高め
最後にやや難易度の高い個体も紹介します。


こちらです。先程までのものとは違い、ほぼ完璧に作られています。いわゆるスーパーコピーですね。
これくらいのクオリティになると正直僕もサムネイルだけでは判別できません。
先程までに解説した、ヒールループ、ヒモ、形、ソールの2層構造などどれも完璧です。
でも、これは確実に偽物です。こちらをご覧ください。


なんとなく載せたんでしょうけど、残念ながらこれで偽物が確定します。
ポイントは、ジップパーツです。
これ、おそらくYKK製の汎用パーツが付いているんですよ。ドクターマーチンもYKKジップですが、オリジナルのロゴ入りです。


ほら、違いますよね。ドクターマーチンはほぼ全ての商品でロゴ入りのジップパーツを使っています。(ごくたまに違うものもありますが)もちろん、ジェイドンもこの仕様です。
実は過去生産されたものでロゴになっていなかった時期があるのですが、この仕様に偽物が多いことも事実です。避けておいて間違いはないでしょう。特に新品未使用を謳うものでジップにロゴが無いものは危険です。
生産時期は靴箱蓋の内側にあるスタンプで確かめる事ができます。
ロゴなしジップは2016年〜2019年頃に使われていた物ですので、そこを確認しましょう。箱無しであれば購入時期を聞いてみてください。
そしてこれも裏面の写真ありです。


はい、縦ですね。アウトです。
ここまで見わけられればほぼ偽物は無い
どうでしょうか。実際の写真を見ながらだとわかりやすいと思います。
一昔前までは偽物は実物の写真を載せない。実物の写真を載せているものは本物。みたいなニュアンスで語られることも多かったですが、ご覧のように、最近はその対策として偽物でもバンバン写真載っけてます。
写真の有無だけでは判別しないようにしてください。
しっかりと詳細な写真を載せている物を選ぶ、細かい部分までしっかりチェックして偽物を見分けるようにしましょう。
そしてこれも重要な話ですが、メルカリの「並行輸入品」は基本的に偽物と思って大丈夫です。現在の為替レートで海外から輸入したものの方が安いってなかなか有り得ない状況になっています。ドクターマーチンもそうです。細かい仕様の違いを誤魔化すために並行輸入を謳っている場合がほとんどですので、知識が無いうちは購入は避けるのが無難です。
よく言われている偽物の見分け方には誤情報が多い


そしてもう一つ伝えておきたいのが、インターネットで言われている偽物の判別方法は間違っているものばっかりです。今回はその一例を紹介します。
ソールの格子が斜めだと本物、縦だと偽物→モデルによる
最も有名なのがソールの裏面をみて格子が斜めだと本物ってやつですね。派生系で斜めだと並行輸入品とかっていう謎情報もありますね。
これの正解は『両方ある』です。デザインやモデルによっても違います。
斜め格子は『DMS(スタンダード)』、縦格子は『DMC(コンフォート)』です。DMSの方が幅が細く、DMCの方が幅が広いです。
現在公式から販売されている『1460 8ホールブーツ』はDMSソールですが、昔ABCマートで販売されていたモデルはDMCでした。ABC版は木型が違うってよく言われていますが本当です。つまり販売時期や経路によってどちらも存在します。
ただし、先述したようにこのモデルにこのソールはありえない、ということは考えられます。
メルカリや中古品を購入するときは一度確認してみると良いと思います。
生産国で判別可能→むり


ドクターマーチンの生産国は、イギリス(メイドインイングランド)、中国、タイ、ラオス、ベトナム、バングラデシュです。
今は英国製は無いとか言ってるブログもありますけど、全然そんなことないです。
現在でもメイドインイングランドモデルは存在します。(ただし一時期生産していないときも確かにありました。)
中国製は偽物、みたいな説もありますけどこれも間違いですね。
豆知識ですが生産国によって革質やステッチの色が少し違うことがあります。複数の国で生産しているモデルで、見せてもらえそうだったら比べてみると面白いですよ。
インソールが取れる、取れない→モデル、販売時期による
インソールが外せるのが本物、とかもよく聞く判別方法ですがこれも誤りです。
これもソールと同じで販売時期や経路によってどちらも存在します。
現在購入できるモデルにも、インソールが外せるタイプ、接着されているタイプがあります。接着されているタイプにもハーフのインソール(かかと側半分)とフルサイズのインソールがあります。もっと細かくいうと反発素材になっている厚いタイプと装飾目的で貼ってあるだけの薄いタイプがあります。
これだけで判別するのは難しいのですが、実際インソールは再現が難しい部分のようで、明らかに存在しない仕様のものも存在します。こちらも購入の際は確認しておくのが安心です。
まとめ|それでも不安なら僕に送ってきてくれたら真贋判定するわ


いかがだったでしょうか。
Dr.Martensの偽物の判別方法を解説してきました。
今回は特にジェイドンについて解説してきましたが、他の様々なモデルでも同じようにしっかりと確認すれば、偽物の購入を防ぐことができます。
- ヒールループの文字
- 木型(つま先の形)
- 靴の形
- ひも、ハトメの仕様
- アウトソールの構造
- ファスナーのパーツ
- インソール
これらを順番にしっかりと確認しましょう。
メルカリであれば写っていない部分は写真の追加をお願いしてください。もし写真を追加してくれないような出品者ならその時点で怪しいです。
ここまで読んでも、自信のない方もいるでしょうし心配な方もいると思います。
そんな方は僕のXにDMを送ってくれたら真贋判定しますよ。
メルカリや通販サイトであればURL、すでに購入して手元にあるものであれば今回説明した内容がわかるように写真を送ってもらえれば大丈夫です。
ちなみにヴィンテージのモデルとかでもほとんどわかると思いますが、ここ10年くらいで販売されていたモデルの方が正確に判別できると思います。わかんなかったらわかんないって言います、ごめんなさい。
ドクターマーチンめっちゃいい靴なのでぜひみなさん履いてください!
今日は以上です!
ありがとうございました!
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